• 代表取締役社長 森 雄一

2009年7月号(vol.3)


全国安全週間を機に、あらためて安全について考えてみることとします。労災の発生率が一番高いのが建設業であることからも分かるように、私達の仕事はいつも危険と背中合わせです。事故は周りの全てを不幸にします。被災した本人は身体的痛み、加害者には精神的苦痛、そして会社にとっては経営危機に陥ることを社員全員が肝に銘じておく必要があるのです。

「労災一つで経営危機とは大げさな」と思うかもしれないが、これは決して脅しているのではありません。理由の一つ目は、労災の程度によっては指名停止という行政処分が科され、一定期間の入札に参加できず、工事を受注することができなくなるということが挙げられます。第二に、入札制度改革により、現在は総合評価方式の入札が行われています。金額だけで落札者を決めるのではなく、技術力などを加味して総合的に落札者を決定するという入札方式で、これには工事成績も大きく影響します。当社においては工事成績が優れているか否かを判断する基準である、過去3年間の平均点は今のところ75点を上回っています。皆さんの技術力に感謝するところですが、安心ばかりしてはいられません。どんなに現場の出来栄えが素晴らしくても、労災を起こせば工事成績は60点台に急落し、結果として平均点も75点を下回ることになります。そうなれば他社よりさらに低価格での競争となり、利益に大きく影響するどころか、仕事を受注できないという状況に陥ります。

無事故はお互いに注意をし合いながら達成するものであり、そこには上司も部下も立場も関係ありません。「現場における事故と会社の経営は直結する」=「皆さんの生活に直結する」ということを肝に銘じ、安全に対して本気で取組んでいきましょう。

 

代表取締役社長 森 雄一

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