• 代表取締役社長 森 雄一

2010年3月号(vol.11)


トヨタがリコール問題によって経営の危機を迎えている。「世界のトヨタ」と言われ、2007年3月期には2兆2000億円を超える営業利益を計上し、多くのマスコミから絶賛された企業が、一転して全世界からバッシングを受けているのはなぜだろうか。

識者によるとアメリカの政治的な要因も根底にあるようだが、やはり最大の原因は初期対応が遅かったことと誠実さに欠ける部分があったことではないかと思う。過去の食品偽装問題などを見ても、ここでつまずくと助かるものも助からない。罪を隠すより自分の否を認め、真摯に対応しておけば再起の道が残されていたのにと感じることが少なくない。

辛いことや嫌なことから逃げ出したいのは誰もが同じ。しかし、そこから逃げずに立ち向かう覚悟と勇気を持った時、自身の成長と進化があるのだと思う。大なり小なり人生において苦悩や失敗は必ずあるが、責任を転嫁せず自らを律することから始めよう。

 

代表取締役社長 森 雄一

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