• 代表取締役社長 森 雄一

2010年6月号(vol.14)


鳩山首相が退陣し、新たに菅首相が誕生した。この5年間で5人も首相が変わるという異常事態に、この国の未来はどうなるのかという不安を抱かずにはいられない。難題な課題は大別すると、短期的に解決できる問題と、中長期的に戦略を立て腰を据えて取り組まなければならない問題とに分けられる。民主党政権の象徴とも言える「事業仕分け」はこの定義からすれば短期的問題で、ある程度の成果と宣伝効果はあったのだろう。しかし、本当の意味での国家ビジョンへと辿り着くには長い年月を要するのだ。諸外国を見てもこれほど頻繁に首相が変わることはあり得ず、このようなことを繰り返していては国際社会の中で取り残され、信頼さえも失ってしまうだろう。

もっともこのような状況に陥ったのも、私たち国民にも大きな責任がある。マスコミの偏った報道を鵜呑みにし、持ち上げたかと思えば一転して容赦ないバッシング。情報化社会の中で、それを見極める選択眼と判断力がいま私たちに求められるとともに、この国を救う最良の薬であろう。

 

代表取締役社長 森 雄一

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