• 代表取締役社長 森 雄一

2010年9月号(vol.17)


「検査の時は一輪車に道具一式を入れて持ち運ぶこと」

以前、安全集会でこのことを徹底するよう指示したのを覚えていますか?先日、舗装工事の社内検査を行なった時のこと、いつもとは違う違和感を覚えた。何だろうと思いよく見ると、そこにはゴルフのキャディーバックがあることに気付いた。話を聞くと、中にはなんと検査道具一式が入っているとのこと!「こっちのほうが持ち運びしやすいと思いまして」と誰かが言う。法被りしたキャディー風の長田さんがそれを運び(これがまた良く似合っている)、「ドライバーください」と言うとポールが出され、「次はアイアンで」と言うとピンポールが出されるといった具合いである。・・・もう驚きと言うか斬新と言うか、私の概念を根底から覆されたこの出来事に、あんなに笑ったのはいつ以来だろうと思うくらい、腹の底から笑わせてもらった。私も悪ノリして、「あと残り何ヤード(延長)ぐらいありますか?」と聞くと「まだ300ヤード近くありますねぇ」などと言いながら、楽しく検査が終了した。

私たちは毎月の社員会議で経営ビジョンを唱和しているが、その中に「常に柔軟な発想で物心両面の満足感をお客様に提供し・・・」というものがある。一輪車の提案は、検査をスムーズに効率よく進めるための手法であり、一輪車を使うことが目的ではない。言われたことをただ行なうのではなく、より効率的な方法はないかと常に柔軟な発想で知恵を出し合うからこそ、そこには進歩や成長がある。そして何よりも、楽しみながら仕事をする姿勢に、社員の逞しさと将来への光明を見出すことができた、痛快な社内検査であった。

 

代表取締役社長 森 雄一

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