• 代表取締役社長 森 雄一

2011年9月号(vol.29)


子どもたちと4泊5日で100kmを歩き、生きる力の醸成と限界への挑戦を目的としている「となみ野100km徒歩の旅」、私にとって8回目の100旅が今年も全員完歩で無事終えることができた。事業を支えるのは学生スタッフが中心で、事業本番を迎えるにあたり100時間を超える研修を積んで臨むのだが、この過程での学生スタッフが急激に成長する姿には毎年目を見張るものがある。

研修では学生スタッフがお互いに刺激し合いながら仲間と共に成長するわけだが、研修の中に「船底外し」という、もっと頑張れる人やもっと成長しなくてはいけない人を選ぶものがあり、選ばれた本人はあまりの恥ずかしさと悔しさ、情けなさで涙する場面もある。なぜそんな可哀想なことを・・・と思うかもしれないが、本気でぶつかり、相手の成長を願うからこそ敢えて選び、もっとこうすればどうかというアドバイスから自分に足りない部分や気付かない部分を補うのである。そこには恨みや敵意はなく、あるのはお互いの信頼関係や絆、心から相手を思う気持ちであり、船底を外されたスタッフもアドバイスを素直に受け入れ、選ばれたことに感謝すらできる人間へと成長している。

人が育つ環境とは何か。それは気付いた者が本人の成長を願い注意し合える環境ではないか。完璧な人間などこの世にいない。お互い高め合うことのできる、そんな会社にしようではないか。

 

代表取締役社長 森 雄一

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