• 代表取締役社長 森 雄一

2015年8月号(vol.76)


先日は建設業協会の研修旅行で青森のねぶた祭りと秋田の竿燈まつりを見ることができた。東北3大祭りに入るだけあり、どちらも大勢の観光客で賑わっていた。特に感心したのが老若男女の全てが太鼓や笛、ハネトや差し手として祭りに参加していることで、全員で造り上げるという意識や地域・ひとの絆が至る所に感じられ、美しさや華やかさだけではない人々を魅了する「こころ」に人気の秘密があるのだろう。

私自身、青森・秋田へは初めて訪れたのだが、今回の楽しみのもう一つは青森にあった。我が社では過去に長く青森からの季節労働者を雇用していた。私は幼少期から青森の人夫さん方に可愛がられ、よくお世話になったもので、津軽弁は私の生活に近く慣れ親しんだ言葉だった。そんな親しみある方々の雇用を打ち切る決断をした10年前は断腸の思いだったことを昨日の事のように思い出す。彼らの故郷はどんな所なのか、40歳を過ぎようやくそこに足を踏み入れることに言葉にならぬ感慨を覚え、まちや地元の人たちのほんわりと温かい心を感じた時、懐かしい記憶がよみがえり胸をついた。

私たちはそうした先人のおかげによって今がある。これから未来を築いてゆく責任は、今を生きる私たちが担っていかねばならない。次の世代のために。

 

代表取締役社長 森 雄一

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