• 代表取締役社長 森 雄一

2019年4月号(第120号)


 皇太子さまの新天皇即位まで1ヶ月となった4月1日、新元号が「令和」に決定した。現存する日本最古の歌集である万葉集が由来で、「人々が美しく心寄せ合う中で文化は花開く」という意味が込められているという。近現代において初めて戦争を経験せぬ時代であった平成から、はたしてどのような時代となるのであろうか。責任世代である私たちが時代を引っ張っていく気概を胸にしつつ、心静かに歴史的な皇位継承を見届けたいものだ。

 このようなお祝いムードもつかの間、政府は他の候補や考案者については公表しないこととしていたが、翌日の報道では早々に6つの原案が報じられた。政府は今回、情報管理を徹底していたはずなのに、何故このようにいとも簡単に漏洩してしまうのだろうか。「人の口に戸は立てられぬ」と言うが、これで国家機密や国益を守れるのか、そこにはガバナンスの欠如があるのだろうと思う。

 国家においても企業においても、組織はガバナンス(統治)が重要である。統治というと何やら鎖でがんじ絡めにされて自由を奪われるようなイメージがあるかもしれないが、ガバナンスにより社会規範や制度が形成され、結果として組織の価値を高めていくのである。「人の振り見て我が振り直せ」、我が社のガバナンスはどうであろうか。

 

代表取締役社長 森 雄一

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