• 代表取締役社長 森 雄一

2009年11月号(vol.7)


先日、私の地元である高畠の秋祭りが行なわれ、併せて獅子舞を奉納させていただいた。高畠の獅子舞は3年に一度出され、その年の夏と秋祭りの直前にそれぞれ1週間程度の稽古を経て本番に臨む。近年では少子化の問題や、若い青年層が地元を離れ都会で就職したりすることから、獅子舞の継続も深刻な問題になっているのが現状で、おそらく他の地域も同様の悩みを抱えていることだろうと思う。

地域の結びつきが希薄になり、「他人や地域のことより自分のこと」という公の精神を持てなくなってきている現代では、「ない方が楽でよい」という感覚に陥るかもしれない。しかし、獅子舞に限らず祭事などの地域行事は、文化・伝統を継承していく上で重要な役割を担っている。これらを継承していくことは、地域で生きる者の責任であるし、後世へと繋いでいくことがどれだけ子供たちの豊かな心を育み、地域教育の土壌を醸成するかは言うまでもない。

他人や地域のために汗を流すことが陳腐に思える世の中だからこそ、あえて大切にしなければならない事がある。時代は変われども、魂は不変のものなのだから。

 

代表取締役社長 森 雄一

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