2023年7月号(第171号)


 私が青年会議所(JC)現役の2004年から携わってきた「となみ野サマーチャレンジ(旧となみ野100km徒歩の旅)」。この事業は子ども達の生きる力の醸成を目的に、小学生を対象として夏休みに4泊5日で130km程を歩くという青少年育成事業であるが、コロナ禍においては事業中止を余儀なくされ、今年は5類に移行したこともあり、4年ぶり17回目の開催に向けて春から準備を進めていた。今年から富山市もエリアに入れ、富山市教育委員会や小学校長会にも協力を依頼し、各学校へのチラシ配布や施設使用について何度も足を運び打合せを重ね、何とか事業再開に向けての準備を整えるところまで漕ぎ着けることができた。
 そして先月迎えた参加者受付の日、期待と不安が入り混じる中、電話受付の開始時間から鳴り止まない電話。最小開催人数の60名に向けて良いスタートが切れたと思ったのも束の間、その勢いは10分足らずで衰え、最終的に19名の応募に留まり、苦渋の決断ではあったが今年の事業中止を決めた。2004年スタート当時は応募者多数で抽選にまでなった事業であるが、少子化や子どもを取り巻く環境、コロナ禍の影響など様々な要素が絡み合っての結果に、私たちの役割も終わりを迎えたのかという一抹の寂しさもあり、一足早い夏の終わりとなった。
 時代は常に変化しており、過去のニーズが今も同じとは限らない。ビジネスにおいても同様で、世の中の動きを敏感に捉え、それに合わせて変えていかねばならないと痛感した次第である。

代表取締役 森 雄一

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