• 代表取締役社長 森 雄一

2015年2月号(vol.70)


先日開催された利賀そば祭りで、そば打ちのお手伝いをさせていただいた。期間中は好天に恵まれ多くの方が来場され大盛況であったようだ。「ようだ」というのも私たち助っ人は会場から遠く離れた「ごっつぉ館」でただひたすらそばを打ち続け、打ったそばは車でピストン輸送されるという完全な黒子役のため、会場の様子は全く分からないのである。

そば打ちの達人たちの中で自分の打つそばが通用するのか不安を感じながらもそば打ち開始、一度に約25人前程の出来上がりをトレーに入れる。すると「日付と時間、名前を書いておくように」との指示が・・・えぇっ!?マジで??・・・どうせ誰が打ったか分からないだろうと甘く見ていた私は完全にクギを刺された。まさかこんな所でトレーサビリティが待っていようとは。聞くとあまりに出来が悪いと即刻「打ち方やめ」になるらしい。なんと恐ろしいシステムかと思ったが、その後の気合の入り方や責任感は雲泥の差である。

こんな一幕もあった。あまりの大盛況にそば打ちが追いつかず、お店からは昼食も取らずに打てとの指示が。現場は何とかしようと懸命だが中には「何でそこまで・・・」という人もおり何やらピリピリムードに。どちらがどうとは言わないが、客商売はお客様最優先で考えねば務まらないということだろう。いずれのエピソードも「仕事とは何か」を非常に考えさせられる利賀そば祭りであった。

 

代表取締役社長 森 雄一

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