2021年4月号(第144号)
- 2021年04月10日
- 日記
競泳の池江璃花子選手が、日本選手権女子100メートルバタフライで優勝、400メートルメドレーリレーの選考基準を満たし、東京五輪代表に決定した。2019年2月に白血病を公表してからわずか2年余り、競技生活の継続どころか生命さえ危ぶまれた状況からの奇跡的な復活劇を、誰が想像できただろうか。「思っていたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです」と闘病中の心境を告白しながらも、決してあきらめず懸命に努力を重ねた結果、掴み取った栄冠。「すごくつらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った。今すごく幸せ」と涙ながらに語る言葉からは、まだ若干20歳ながら多くの苦難を乗り越えてきた重みと凄みが伝わってきた。彼女の東京五輪での活躍を心から応援したい。
人が成長する過程において、痛みや苦しみは避けては通れない。筋肉痛はその典型例で、トレーニングによる筋繊維の損傷から適切な休息とエネルギーをとることで超回復が起こり、筋肥大という成果が得られるのである。これは精神面においても同様で、様々な経験や失敗を通して人間的な深みや幅が増していくのである。今は辛くてもその先のゴールを目指し、何事もあきらめずに取り組んでいこう。
代表取締役社長 森 雄一