• 代表取締役社長 森 雄一

2010年10月号(vol.18)


6月にダイエットを始めてから、約4カ月になる。きっかけはお腹周りがやけに立派になってきたことと、これから薄着になる夏のシーズンを考えてのことだった。だからといって特別な事をしている訳でもなく、続けていることは毎朝体重計に乗りグラフにするという、たったそれだけのことだ。「そんなので痩せるか!」とお叱りを受けそうだが、当初からすると約5kgの減量に成功し、目標まではあと2kgにまで迫った。今月号では、ダイエットを通しての教訓をお伝えしたい。

  • 目標は明確に、数値化できるものを

数値化できないあやふやな目標を立てると、最後は自分の都合のいいように解釈し、ハードルが下がる。目標は明確に、逃げ道を断つこと。

  • 成果が目に見えると意識が変わる

グラフにして「見える化」することで成果は一目瞭然となり、常に意識の中に「自分に負けてなるものか」という自制心が働く。意識が変われば全てが変わる。

  • 中身を考えよ

同じお腹を満たすにしても、高カロリーか低カロリーかでは結果は大きく違う。お腹の中身、満腹までのプロセスを工夫すること。

これらの他にもまだ教訓はあるが、仕事に通じることばかりに思える。目標を立て、達成するまでのプロセスを模索し実行に移し、結果に対して真摯に検証し次に活かす。この習慣を身に付けたとき、自らの行動が変わるのだ。「継続は力なり」

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年9月号(vol.17)


「検査の時は一輪車に道具一式を入れて持ち運ぶこと」

以前、安全集会でこのことを徹底するよう指示したのを覚えていますか?先日、舗装工事の社内検査を行なった時のこと、いつもとは違う違和感を覚えた。何だろうと思いよく見ると、そこにはゴルフのキャディーバックがあることに気付いた。話を聞くと、中にはなんと検査道具一式が入っているとのこと!「こっちのほうが持ち運びしやすいと思いまして」と誰かが言う。法被りしたキャディー風の長田さんがそれを運び(これがまた良く似合っている)、「ドライバーください」と言うとポールが出され、「次はアイアンで」と言うとピンポールが出されるといった具合いである。・・・もう驚きと言うか斬新と言うか、私の概念を根底から覆されたこの出来事に、あんなに笑ったのはいつ以来だろうと思うくらい、腹の底から笑わせてもらった。私も悪ノリして、「あと残り何ヤード(延長)ぐらいありますか?」と聞くと「まだ300ヤード近くありますねぇ」などと言いながら、楽しく検査が終了した。

私たちは毎月の社員会議で経営ビジョンを唱和しているが、その中に「常に柔軟な発想で物心両面の満足感をお客様に提供し・・・」というものがある。一輪車の提案は、検査をスムーズに効率よく進めるための手法であり、一輪車を使うことが目的ではない。言われたことをただ行なうのではなく、より効率的な方法はないかと常に柔軟な発想で知恵を出し合うからこそ、そこには進歩や成長がある。そして何よりも、楽しみながら仕事をする姿勢に、社員の逞しさと将来への光明を見出すことができた、痛快な社内検査であった。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年8月号(vol.16)


先日、ギックリ腰を患ってしまいました。特に重い物を持ったわけでもなく、新聞を読んでいたら突然に・・・。歩くことはおろか顔を洗うことさえままならず、情けない気持ちで一杯です。こんな事になって改めて気付くのは腰の大切さです。何気ない動き一つひとつに腰がいかに使われているのか、漢字からも解るとおり「要」なんですね。腰だけではなく、指に怪我をしてもその大切さ、役割を実感します。そんなことからも五体満足でいることが如何に幸せなことであるか、身体の中で不要な物など何一つ無いことを痛感しました。

もう少し掘り下げて考えて、私たちの生活においてはどうでしょうか。元気で健康な内は自分一人だけの力で生きているように錯覚しがちですが、人間は一人で生を育めるものではなく、人によって生かされていることに気付き、感謝せねばなりません。人生の師は自分を正しい道へと導いてくれ、友は自分の居場所を作ってくれます。また、たとえそれが自分にとって快くない相手であっても反面教師として教わることがあるはずです。

「人生における出会いの中で、不要な出会いなど一つも無い。不要なのは自身の奢りであり傲慢さである。一生勉強、一生成長、全て我が師と捉え感謝せよ」

かく言う私もつい忘れがちになりますが、周囲への感謝の気持ちを持ち続けたいものです。

梅雨明けから猛暑が続いています。自己管理をしっかり行ない、元気に夏を乗り切りましょう!

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年7月号(vol.15)


FIFAワールドカップにおいて、日本代表が予想をはるかに上回る活躍を見せ、ベスト16入りを果たした。暗いニュースが多い中で、久しぶりに国全体が夢と希望を抱き、観る者に感動を与えてくれた。

先日、元三重県知事である北川正恭氏の講演を聞く機会があった。ご存じのとおり北川氏は選挙におけるマニフェストの重要性を説き、従来のお願い型選挙から有権者との契約型選挙へと制度を変えた立役者である。北川氏曰く、世の中は安定期と激動期が交互に繰り返しており、安定期は努力をすれば報われる時代=同じことを繰り返していれば成長する時代であるが、激動期は従来のしがらみを断ち、新しい事を考え実践しなければ生き残れない時代であり、現在の社会は何百年かに一度の激動期であるとのことだ。この激動期を乗り越えるには国民一人ひとりが真剣に我がまちの事を考え、社会参画しなければ未来はないのだと説かれていた。

我が社においても高度成長時代からバブル崩壊後のしばらくまでの安定期があり、現在は公共事業の大幅な削減による激動期を迎えている。北川氏の言葉を借りれば、社員一人ひとりが真剣に会社の事を考え、しがらみを断って新たな一歩を踏み出さなければこの難局を乗り越えることはできないということである。日本代表がなぜ私達に感動を与えたか、それは監督だけでなく、選手だけでもなく、全員がプレーヤーとして戦ったからである。笑顔溢れる未来に向けて、一丸となって戦おう。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年6月号(vol.14)


鳩山首相が退陣し、新たに菅首相が誕生した。この5年間で5人も首相が変わるという異常事態に、この国の未来はどうなるのかという不安を抱かずにはいられない。難題な課題は大別すると、短期的に解決できる問題と、中長期的に戦略を立て腰を据えて取り組まなければならない問題とに分けられる。民主党政権の象徴とも言える「事業仕分け」はこの定義からすれば短期的問題で、ある程度の成果と宣伝効果はあったのだろう。しかし、本当の意味での国家ビジョンへと辿り着くには長い年月を要するのだ。諸外国を見てもこれほど頻繁に首相が変わることはあり得ず、このようなことを繰り返していては国際社会の中で取り残され、信頼さえも失ってしまうだろう。

もっともこのような状況に陥ったのも、私たち国民にも大きな責任がある。マスコミの偏った報道を鵜呑みにし、持ち上げたかと思えば一転して容赦ないバッシング。情報化社会の中で、それを見極める選択眼と判断力がいま私たちに求められるとともに、この国を救う最良の薬であろう。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年5月号(vol.13)


先日、大学時代にお世話になった教授から、研究発表をするので見に来ないかとお誘いをいただいた。大学を卒業して15年、最後に教授にお会いしたのは10年前ということで、懐かしさのあまり研究発表には全く興味がなかったがお邪魔することにした。

久しぶりに会った師は、白髪こそ増えたものの(私はもっと増えたが・・・)肌ツヤは良く、相変わらずお元気で私の訪問をとても喜んでくれた。近況報告など雑談をしている中で師が仰った言葉が心に残った。

「人生っていうのはね、コマと同じなんだよ」

コマというのは、回り続けるからこそ立っていられる。また一定以上の回転力がなければたちまちバランスを崩し倒れてしまう。「継続は力なり」今期の我が社のスローガンであるが、何を継続していくのか、それは日々成長を続けていくことである。いつまでも回り続けるコマのように、そして回っているコマから振り落とされないように。時間は決して止まることがない。ならば、人生もかくあろうではないか。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年4月号(vol.12)


先日の社員会議において、管理職員には当社の業績の現状報告を行ない、今期の窮状を訴えた。どれほど厳しい状況に置かれているかは、現場代理人を通して全社員が報告を受けているはずである。この状況を改善するため、原価を3%下げる努力をすることを具体策を示しながら提案し、管理職員も全員がアイデアを出し合った。例えばAS厚設計5cm、平均5.5cm施工のところをわずか2mm詰めれば原価は3%下がる。コアを見ると6cm位ある時もあるし、砕石などは設計の2倍ほど使っている場合もある。印刷費を見ても誤字脱字やミスプリントなど、当社のコピー代は群を抜いて高い(自慢できることではないが)。自宅に帰りその話をしたところ、娘から「森組の車って、誰も乗ってないのにエンジンかかってるよ」・・・絶句である。

コストを下げるにあたり、何も難しい事を考える必要はない。まずは自分たちの出来る事から始めようじゃないか。他産業では乾いた雑巾をなおも絞る努力をしているが、当社の雑巾からは水が滴り落ちているかもしれない。「チームマイナス3%」どこかで聞いたようなフレーズだが、是非皆さんもアイデアを出し、実行して欲しい。まだまだ1年の1/4が終わったばかり、挽回の可能性は十分残されている。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年3月号(vol.11)


トヨタがリコール問題によって経営の危機を迎えている。「世界のトヨタ」と言われ、2007年3月期には2兆2000億円を超える営業利益を計上し、多くのマスコミから絶賛された企業が、一転して全世界からバッシングを受けているのはなぜだろうか。

識者によるとアメリカの政治的な要因も根底にあるようだが、やはり最大の原因は初期対応が遅かったことと誠実さに欠ける部分があったことではないかと思う。過去の食品偽装問題などを見ても、ここでつまずくと助かるものも助からない。罪を隠すより自分の否を認め、真摯に対応しておけば再起の道が残されていたのにと感じることが少なくない。

辛いことや嫌なことから逃げ出したいのは誰もが同じ。しかし、そこから逃げずに立ち向かう覚悟と勇気を持った時、自身の成長と進化があるのだと思う。大なり小なり人生において苦悩や失敗は必ずあるが、責任を転嫁せず自らを律することから始めよう。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年2月号(vol.10)


私が青年会議所(JC)に入会して11年目を迎えた。あらためて考えてみると、JCでは様々な事を学ばせてもらったし、学んだことを会社に取り入れたことも非常に多く、JCなしに今の私や会社はなかったであろうと思う。JCは単年度制で毎年組織が変わり、色々な役割を経験できるのだが、今年は富山県全体(富山ブロック)の会長というありがたい機会をいただいた。

当社では年当初に経営計画を発表して会社の方針を伝えるが、JCでそれに当たるものが京都会議である。期間中は毎朝7時から30分間「早朝会議」というものが行なわれるのだが、立場上11回目の京都会議にして初めて参加することとなった。工務室ほどの広さの会場に溢れんばかりの人が入り、物凄い熱気に包まれている。内容は役員の挨拶、当日スケジュールの確認、「ガンバロー」の気合い入れ、たったこれだけ。スケジュールは事前に分かっているし、欠席しても罰則があるわけでもなく、2日目から来なくなる者もいたが、発表者は腹から声を出し、設営者はまだ暗い内から頑張っている姿を見ると、自分も頑張らねばと胸が熱くなった。

皆さんの現場での朝礼・ミーティングはどうだろうか。内容もさることながら「よし、やるぞ!」という気持ちにさせているだろうか。元気や本気は人をその気にさせるものであり、些細な事でも真剣に取組むことに意義があるのではないだろうか。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年1月号(vol.9)


新年明けましておめでとうございます。ご家族の皆様ともども輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は「日々成長」の方針のもと、それぞれが持ち場において努力し、実りある一年とすることができました。皆さんの底力を垣間見ることができたと共に、あらためて感謝しているところです。今年の我々を取り巻く環境を見てみると、社会情勢が大きく転換し激変の年になることが予想されますが、戦う前から戦意消失していては道は開けません。どんな困難にも立ち向かう勇気と覚悟を持って、着実に歩を進めていけば必ず勝機は訪れます。

今年のスローガンは「継続は力なり」。昨年の結果だけに満足せず、個人も会社も成長を続けることで強い体質に生まれ変わります。年末を全員が笑顔で迎えることができるよう、一人ひとりが奮起し、さらなる飛躍の年にしましょう。

 

代表取締役社長 森 雄一

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