• 代表取締役社長 森 雄一

2011年6月号(vol.26)


6月は衣替えの時期、あちこちで涼しげな服装が目に付き夏の到来を思わせる。当社としては数年前からクールビズ、ウォームビズを取り入れ、夏場の冷房は28度、冬場の暖房は20度に設定し、環境に配慮しているところである。

今年は震災での福島第一原発事故を受けて夏の電力供給が滞ることが予想されることから、アロハシャツやジーンズでの勤務も可とする「スーパークールビズ」、さらには短パンやサンダルまでをも可とする「ウルトラクールビズ」が推奨されているが、私はこのことに違和感を覚えずにはいられない。

もちろんこの国難に、国や国民を挙げた取り組みは当然のことであるが、その事によって相手に礼を欠くことがあってはならないということだ。当社で取り組んでいるクールビズなどもあくまでも社内のことであって、お客様や訪問先がどうであるかは別問題であり、TPOをわきまえておきたいものだ。周りに不快感を与えないか、さらには自分のご都合主義になってはいないかを考える必要があるのではないか。今一度、わが身を振り返ってみよう。

 

代表取締役社長 森 雄一

2011年5月号(vol.25)


先月より新入社員が2名入社した。新卒での採用は焼田君以来3年ぶりとなる。彼らは見るからに若々しく、社内に新たな風を吹き込んでくれることだろう。

一週間に及ぶ新入社員研修の中で、彼らに社会人としての心構えや会社の方針を説き、また考えさせるわけだが、それだけで立派な社員になるわけでもなく、研修は単なるきっかけにすぎず、ある意味種まきのようなものだ。私の持論ではあるが、せっかく生を受けたならば人間は一生成長する努力をしなければならないと思っている。歳を重ねるごとに衰えるのは承知の上であるが、私の言う成長とは単に肉体的や能力的に限ったことではなく、心の成熟もそれに当たる。まだまだ未熟な私が言うのも憚られるが、人生の大半を仕事に従事するならば、その仕事や会社を通じて人間的成長に繋げなければならないし、そこへ社員を導くのも経営者の責任であると思う。

肥沃な土壌に実りがあるように、我社も人が育つ企業風土でありたい。その風土を作るのはあなたであり私自身である。私もまだ人生半ば、皆さんと共に成長していきたい。

 

代表取締役社長 森 雄一

2011年4月号(vol.24)


この度の東日本大震災は未だ被害の全容が明らかになっていないが、かつて私たちが経験したことのない大惨事であることは間違いなく、被災された全ての方々に心からのご冥福とお見舞いを申し上げます。

当社としても親睦会と合わせて義捐金を送るとともに、南砺市を通じて宿舎の提供を申し出たところであり、今後想定されるであろう人的支援にも出来る限りの協力を行なっていきたいと考えています。

わが国には古くから、互いに協力し助け合う相互扶助の精神である「結いの精神」があります。人と人との繋がりが希薄になってきた今こそ、この崇高な精神で国難を乗り切る時です。幸せな暮らしを送れることに感謝し、それぞれに何が出来るか、何をすべきかを考えていきましょう。がんばろう日本!

 

代表取締役社長 森 雄一

2011年3月号(vol.23)


先日から自宅のブレーカーの調子が悪く、電気を全く使えない日もあった。こんな状況で改めて気付かされるのが、私たちはいかに恵まれた環境にあるのかということだ。我が家はオール電化ではないが、電気が使えないだけで照明、暖房、風呂、トイレ、食事、TVなど生活に関わるありとあらゆるものに支障をきたす。電気の無い生活がどれ程想像を絶するか、ぜひ皆さんのお宅でも一度ブレーカーを落として一日を過ごしてみることをオススメする(笑)

我が国における電気の歴史は、1882年に東京・銀座に日本初の電灯が灯ったのを皮切りに急速に普及したそうだが、「三種の神器」と言われた白黒TV・洗濯機・冷蔵庫が家庭に普及したのは1950年代後半の高度経済成長時代であり、ほんの50年程前までは今ほど電気に依存しない生活が営まれていたということになる。

話が逸れてしまったが、私たちは今、あり余る豊かさの中に身を置いている。暖かい家、おいしい食事に新鮮な水、安全な社会、どれを取っても昔とは比べ物にならないだろう。つい忘れがちになるが、身の周りのあたりまえの事がありがたいと感謝できる心を養いたい。

 

代表取締役社長 森 雄一

2011年2月号(vol.22)


2月に入り、降り続いた雪もようやく一段落した。今シーズンは日本海側を中心に記録的な豪雪となり、道路やJRなどの交通が完全に麻痺したほか、屋根雪による家屋倒壊など改めて自然の恐ろしさを実感することとなった。このような中、昼夜を問わず除雪や屋根雪下ろしに携わっていただいた皆さんには、心からの感謝と敬意を贈りたい。

建設業には地域の安全・安心を守るという崇高な使命があり、我社の経営ビジョンにも「市民の生活を守る建設業に携わることに誇りを感じ、心・技・体の全てを駆使して社会貢献に寄与する」とあります。「屋根雪下ろしなど面倒臭くて受けられない」という見識を疑う企業もある中で、皆さんの活躍は我社のビジョンに偽り無いものであり、建設業の存在意義と誇りを再認識できたのではないだろうか。

依頼のあった全てのお宅に後日伺ったが、「すぐに対応してくれて助かった」、「一生懸命頑張ってくれて仕事も早い」、「森組にお願いしてよかった」等々、決してお世辞ではない心からの感謝の言葉を聞き、とても清々しく誇らしい気持ちで一杯になった。社員の評価はそのまま会社の評価となります。地域から真に必要とされる企業として歩んでいきたいものだ。

 

代表取締役社長 森 雄一

2011年1月号(vol.21)


新年明けましておめでとうございます。ご家族の皆様ともども健やかに新春を迎えられましたこととお慶び申し上げます。

昨年は「継続は力なり」のスローガンのもと一人ひとりが成長をし続け、この厳しい時代の中において胸を張れる結果を残すことができました。明確な目標を定め、達成に向けた具体策を地道に行ってきたことが着実に実を結び、徐々に強い体質へと変化していることが実感できるところです。

今年は今まで行なってきたことを更に徹底して掘り下げる(究める)一年にしたいと思います。あたりまえの事をあたりまえにできる「凡事徹底」をスローガンに、更に強いひとづくり、会社づくりで「兎のごとく」飛躍できることを願っています。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年12月号(vol.20)


先日、毎年恒例となっている森和会による「つどいの会」が行なわれたのだが、そこで私はあまりにも悲しい現実に直面した。この「つどいの会」は、森和会の皆様が当社に対する日頃の感謝の気持ちを込めて、どんな内容にすれば社員が喜んでくれるのかを真剣に議論し、おもてなしの心で準備設営をしていただいているものであるが、管理職員以外の誰一人として参加者がいなかったことが残念でならない。中にはどうしても外せない用事で参加できなかった者もいるだろうが、結果として相手の好意を無にする、招かれる側として礼儀に欠ける失礼な対応になったことは猛省せねばなるまい。

この森和会は、他社の協力会とは違うという言葉を会員の皆様がよく口にされる。何が違うのかというと、単なる商売上の付き合いだけでない人間同士の心と心の繋がりや絆があるという。この絆がお互いの信頼となり強い協力関係を築くことができるわけだが、これは森和会が発足して、いや当社創業以来築き上げてきた賜物であり社風である。人間関係が希薄になっている現代だからこそ、絆や信頼という目に見えない心を大切にしたいと私は思う。

「信頼を失うは易し、得るは難し」森組の社員として、心ある対応ができたかどうか、今一度良識に問うてみてほしい。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年11月号(vol.19)


世界中が注目したチリ落盤事故。先月、70日ぶりに作業員33名が全員救出され、奇跡の生還を遂げたことは記憶に新しい。70日間も坑内に閉じ込められ、精神的・体力的苦痛は想像を絶する状況下での救出劇の裏には一体何があったのだろうか。

彼らのリーダーであったルイス・ウルスア氏は、事故当初わずかしかなかった食料の分配方法を決め、新たな事故防止のため交代で見張りを立てたという。要は集団の中でルールを決め、全員がそれを守ったことと、一人ひとりに役割を与えることで彼らに生きる希望を持たせたことが大きかったのではないだろうか。この決め事を一人でも無視すればいずれ仲間内で争いが起こり、坑内は戦場と化していただろう。また、地上で生還を信じて待つ家族と交信できたことも彼らの精神を正常に保つ上で重要であったと思う。

役割を与えられることで自分が必要な存在であることを確認し、自分を待っていてくれる家族のために生きて還らねばならないという使命感。どんなに絶望的な状況においても決して諦めず希望を持ち続けることの大切さを痛感する見事な生還であった。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年10月号(vol.18)


6月にダイエットを始めてから、約4カ月になる。きっかけはお腹周りがやけに立派になってきたことと、これから薄着になる夏のシーズンを考えてのことだった。だからといって特別な事をしている訳でもなく、続けていることは毎朝体重計に乗りグラフにするという、たったそれだけのことだ。「そんなので痩せるか!」とお叱りを受けそうだが、当初からすると約5kgの減量に成功し、目標まではあと2kgにまで迫った。今月号では、ダイエットを通しての教訓をお伝えしたい。

  • 目標は明確に、数値化できるものを

数値化できないあやふやな目標を立てると、最後は自分の都合のいいように解釈し、ハードルが下がる。目標は明確に、逃げ道を断つこと。

  • 成果が目に見えると意識が変わる

グラフにして「見える化」することで成果は一目瞭然となり、常に意識の中に「自分に負けてなるものか」という自制心が働く。意識が変われば全てが変わる。

  • 中身を考えよ

同じお腹を満たすにしても、高カロリーか低カロリーかでは結果は大きく違う。お腹の中身、満腹までのプロセスを工夫すること。

これらの他にもまだ教訓はあるが、仕事に通じることばかりに思える。目標を立て、達成するまでのプロセスを模索し実行に移し、結果に対して真摯に検証し次に活かす。この習慣を身に付けたとき、自らの行動が変わるのだ。「継続は力なり」

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年9月号(vol.17)


「検査の時は一輪車に道具一式を入れて持ち運ぶこと」

以前、安全集会でこのことを徹底するよう指示したのを覚えていますか?先日、舗装工事の社内検査を行なった時のこと、いつもとは違う違和感を覚えた。何だろうと思いよく見ると、そこにはゴルフのキャディーバックがあることに気付いた。話を聞くと、中にはなんと検査道具一式が入っているとのこと!「こっちのほうが持ち運びしやすいと思いまして」と誰かが言う。法被りしたキャディー風の長田さんがそれを運び(これがまた良く似合っている)、「ドライバーください」と言うとポールが出され、「次はアイアンで」と言うとピンポールが出されるといった具合いである。・・・もう驚きと言うか斬新と言うか、私の概念を根底から覆されたこの出来事に、あんなに笑ったのはいつ以来だろうと思うくらい、腹の底から笑わせてもらった。私も悪ノリして、「あと残り何ヤード(延長)ぐらいありますか?」と聞くと「まだ300ヤード近くありますねぇ」などと言いながら、楽しく検査が終了した。

私たちは毎月の社員会議で経営ビジョンを唱和しているが、その中に「常に柔軟な発想で物心両面の満足感をお客様に提供し・・・」というものがある。一輪車の提案は、検査をスムーズに効率よく進めるための手法であり、一輪車を使うことが目的ではない。言われたことをただ行なうのではなく、より効率的な方法はないかと常に柔軟な発想で知恵を出し合うからこそ、そこには進歩や成長がある。そして何よりも、楽しみながら仕事をする姿勢に、社員の逞しさと将来への光明を見出すことができた、痛快な社内検査であった。

 

代表取締役社長 森 雄一

  • 代表取締役社長 森 雄一

  • 最近の投稿

  • 月刊アーカイブ