• 代表取締役社長 森 雄一

2011年2月号(vol.22)


2月に入り、降り続いた雪もようやく一段落した。今シーズンは日本海側を中心に記録的な豪雪となり、道路やJRなどの交通が完全に麻痺したほか、屋根雪による家屋倒壊など改めて自然の恐ろしさを実感することとなった。このような中、昼夜を問わず除雪や屋根雪下ろしに携わっていただいた皆さんには、心からの感謝と敬意を贈りたい。

建設業には地域の安全・安心を守るという崇高な使命があり、我社の経営ビジョンにも「市民の生活を守る建設業に携わることに誇りを感じ、心・技・体の全てを駆使して社会貢献に寄与する」とあります。「屋根雪下ろしなど面倒臭くて受けられない」という見識を疑う企業もある中で、皆さんの活躍は我社のビジョンに偽り無いものであり、建設業の存在意義と誇りを再認識できたのではないだろうか。

依頼のあった全てのお宅に後日伺ったが、「すぐに対応してくれて助かった」、「一生懸命頑張ってくれて仕事も早い」、「森組にお願いしてよかった」等々、決してお世辞ではない心からの感謝の言葉を聞き、とても清々しく誇らしい気持ちで一杯になった。社員の評価はそのまま会社の評価となります。地域から真に必要とされる企業として歩んでいきたいものだ。

 

代表取締役社長 森 雄一

2011年1月号(vol.21)


新年明けましておめでとうございます。ご家族の皆様ともども健やかに新春を迎えられましたこととお慶び申し上げます。

昨年は「継続は力なり」のスローガンのもと一人ひとりが成長をし続け、この厳しい時代の中において胸を張れる結果を残すことができました。明確な目標を定め、達成に向けた具体策を地道に行ってきたことが着実に実を結び、徐々に強い体質へと変化していることが実感できるところです。

今年は今まで行なってきたことを更に徹底して掘り下げる(究める)一年にしたいと思います。あたりまえの事をあたりまえにできる「凡事徹底」をスローガンに、更に強いひとづくり、会社づくりで「兎のごとく」飛躍できることを願っています。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年12月号(vol.20)


先日、毎年恒例となっている森和会による「つどいの会」が行なわれたのだが、そこで私はあまりにも悲しい現実に直面した。この「つどいの会」は、森和会の皆様が当社に対する日頃の感謝の気持ちを込めて、どんな内容にすれば社員が喜んでくれるのかを真剣に議論し、おもてなしの心で準備設営をしていただいているものであるが、管理職員以外の誰一人として参加者がいなかったことが残念でならない。中にはどうしても外せない用事で参加できなかった者もいるだろうが、結果として相手の好意を無にする、招かれる側として礼儀に欠ける失礼な対応になったことは猛省せねばなるまい。

この森和会は、他社の協力会とは違うという言葉を会員の皆様がよく口にされる。何が違うのかというと、単なる商売上の付き合いだけでない人間同士の心と心の繋がりや絆があるという。この絆がお互いの信頼となり強い協力関係を築くことができるわけだが、これは森和会が発足して、いや当社創業以来築き上げてきた賜物であり社風である。人間関係が希薄になっている現代だからこそ、絆や信頼という目に見えない心を大切にしたいと私は思う。

「信頼を失うは易し、得るは難し」森組の社員として、心ある対応ができたかどうか、今一度良識に問うてみてほしい。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年11月号(vol.19)


世界中が注目したチリ落盤事故。先月、70日ぶりに作業員33名が全員救出され、奇跡の生還を遂げたことは記憶に新しい。70日間も坑内に閉じ込められ、精神的・体力的苦痛は想像を絶する状況下での救出劇の裏には一体何があったのだろうか。

彼らのリーダーであったルイス・ウルスア氏は、事故当初わずかしかなかった食料の分配方法を決め、新たな事故防止のため交代で見張りを立てたという。要は集団の中でルールを決め、全員がそれを守ったことと、一人ひとりに役割を与えることで彼らに生きる希望を持たせたことが大きかったのではないだろうか。この決め事を一人でも無視すればいずれ仲間内で争いが起こり、坑内は戦場と化していただろう。また、地上で生還を信じて待つ家族と交信できたことも彼らの精神を正常に保つ上で重要であったと思う。

役割を与えられることで自分が必要な存在であることを確認し、自分を待っていてくれる家族のために生きて還らねばならないという使命感。どんなに絶望的な状況においても決して諦めず希望を持ち続けることの大切さを痛感する見事な生還であった。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年10月号(vol.18)


6月にダイエットを始めてから、約4カ月になる。きっかけはお腹周りがやけに立派になってきたことと、これから薄着になる夏のシーズンを考えてのことだった。だからといって特別な事をしている訳でもなく、続けていることは毎朝体重計に乗りグラフにするという、たったそれだけのことだ。「そんなので痩せるか!」とお叱りを受けそうだが、当初からすると約5kgの減量に成功し、目標まではあと2kgにまで迫った。今月号では、ダイエットを通しての教訓をお伝えしたい。

  • 目標は明確に、数値化できるものを

数値化できないあやふやな目標を立てると、最後は自分の都合のいいように解釈し、ハードルが下がる。目標は明確に、逃げ道を断つこと。

  • 成果が目に見えると意識が変わる

グラフにして「見える化」することで成果は一目瞭然となり、常に意識の中に「自分に負けてなるものか」という自制心が働く。意識が変われば全てが変わる。

  • 中身を考えよ

同じお腹を満たすにしても、高カロリーか低カロリーかでは結果は大きく違う。お腹の中身、満腹までのプロセスを工夫すること。

これらの他にもまだ教訓はあるが、仕事に通じることばかりに思える。目標を立て、達成するまでのプロセスを模索し実行に移し、結果に対して真摯に検証し次に活かす。この習慣を身に付けたとき、自らの行動が変わるのだ。「継続は力なり」

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年9月号(vol.17)


「検査の時は一輪車に道具一式を入れて持ち運ぶこと」

以前、安全集会でこのことを徹底するよう指示したのを覚えていますか?先日、舗装工事の社内検査を行なった時のこと、いつもとは違う違和感を覚えた。何だろうと思いよく見ると、そこにはゴルフのキャディーバックがあることに気付いた。話を聞くと、中にはなんと検査道具一式が入っているとのこと!「こっちのほうが持ち運びしやすいと思いまして」と誰かが言う。法被りしたキャディー風の長田さんがそれを運び(これがまた良く似合っている)、「ドライバーください」と言うとポールが出され、「次はアイアンで」と言うとピンポールが出されるといった具合いである。・・・もう驚きと言うか斬新と言うか、私の概念を根底から覆されたこの出来事に、あんなに笑ったのはいつ以来だろうと思うくらい、腹の底から笑わせてもらった。私も悪ノリして、「あと残り何ヤード(延長)ぐらいありますか?」と聞くと「まだ300ヤード近くありますねぇ」などと言いながら、楽しく検査が終了した。

私たちは毎月の社員会議で経営ビジョンを唱和しているが、その中に「常に柔軟な発想で物心両面の満足感をお客様に提供し・・・」というものがある。一輪車の提案は、検査をスムーズに効率よく進めるための手法であり、一輪車を使うことが目的ではない。言われたことをただ行なうのではなく、より効率的な方法はないかと常に柔軟な発想で知恵を出し合うからこそ、そこには進歩や成長がある。そして何よりも、楽しみながら仕事をする姿勢に、社員の逞しさと将来への光明を見出すことができた、痛快な社内検査であった。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年8月号(vol.16)


先日、ギックリ腰を患ってしまいました。特に重い物を持ったわけでもなく、新聞を読んでいたら突然に・・・。歩くことはおろか顔を洗うことさえままならず、情けない気持ちで一杯です。こんな事になって改めて気付くのは腰の大切さです。何気ない動き一つひとつに腰がいかに使われているのか、漢字からも解るとおり「要」なんですね。腰だけではなく、指に怪我をしてもその大切さ、役割を実感します。そんなことからも五体満足でいることが如何に幸せなことであるか、身体の中で不要な物など何一つ無いことを痛感しました。

もう少し掘り下げて考えて、私たちの生活においてはどうでしょうか。元気で健康な内は自分一人だけの力で生きているように錯覚しがちですが、人間は一人で生を育めるものではなく、人によって生かされていることに気付き、感謝せねばなりません。人生の師は自分を正しい道へと導いてくれ、友は自分の居場所を作ってくれます。また、たとえそれが自分にとって快くない相手であっても反面教師として教わることがあるはずです。

「人生における出会いの中で、不要な出会いなど一つも無い。不要なのは自身の奢りであり傲慢さである。一生勉強、一生成長、全て我が師と捉え感謝せよ」

かく言う私もつい忘れがちになりますが、周囲への感謝の気持ちを持ち続けたいものです。

梅雨明けから猛暑が続いています。自己管理をしっかり行ない、元気に夏を乗り切りましょう!

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年7月号(vol.15)


FIFAワールドカップにおいて、日本代表が予想をはるかに上回る活躍を見せ、ベスト16入りを果たした。暗いニュースが多い中で、久しぶりに国全体が夢と希望を抱き、観る者に感動を与えてくれた。

先日、元三重県知事である北川正恭氏の講演を聞く機会があった。ご存じのとおり北川氏は選挙におけるマニフェストの重要性を説き、従来のお願い型選挙から有権者との契約型選挙へと制度を変えた立役者である。北川氏曰く、世の中は安定期と激動期が交互に繰り返しており、安定期は努力をすれば報われる時代=同じことを繰り返していれば成長する時代であるが、激動期は従来のしがらみを断ち、新しい事を考え実践しなければ生き残れない時代であり、現在の社会は何百年かに一度の激動期であるとのことだ。この激動期を乗り越えるには国民一人ひとりが真剣に我がまちの事を考え、社会参画しなければ未来はないのだと説かれていた。

我が社においても高度成長時代からバブル崩壊後のしばらくまでの安定期があり、現在は公共事業の大幅な削減による激動期を迎えている。北川氏の言葉を借りれば、社員一人ひとりが真剣に会社の事を考え、しがらみを断って新たな一歩を踏み出さなければこの難局を乗り越えることはできないということである。日本代表がなぜ私達に感動を与えたか、それは監督だけでなく、選手だけでもなく、全員がプレーヤーとして戦ったからである。笑顔溢れる未来に向けて、一丸となって戦おう。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年6月号(vol.14)


鳩山首相が退陣し、新たに菅首相が誕生した。この5年間で5人も首相が変わるという異常事態に、この国の未来はどうなるのかという不安を抱かずにはいられない。難題な課題は大別すると、短期的に解決できる問題と、中長期的に戦略を立て腰を据えて取り組まなければならない問題とに分けられる。民主党政権の象徴とも言える「事業仕分け」はこの定義からすれば短期的問題で、ある程度の成果と宣伝効果はあったのだろう。しかし、本当の意味での国家ビジョンへと辿り着くには長い年月を要するのだ。諸外国を見てもこれほど頻繁に首相が変わることはあり得ず、このようなことを繰り返していては国際社会の中で取り残され、信頼さえも失ってしまうだろう。

もっともこのような状況に陥ったのも、私たち国民にも大きな責任がある。マスコミの偏った報道を鵜呑みにし、持ち上げたかと思えば一転して容赦ないバッシング。情報化社会の中で、それを見極める選択眼と判断力がいま私たちに求められるとともに、この国を救う最良の薬であろう。

 

代表取締役社長 森 雄一

2010年5月号(vol.13)


先日、大学時代にお世話になった教授から、研究発表をするので見に来ないかとお誘いをいただいた。大学を卒業して15年、最後に教授にお会いしたのは10年前ということで、懐かしさのあまり研究発表には全く興味がなかったがお邪魔することにした。

久しぶりに会った師は、白髪こそ増えたものの(私はもっと増えたが・・・)肌ツヤは良く、相変わらずお元気で私の訪問をとても喜んでくれた。近況報告など雑談をしている中で師が仰った言葉が心に残った。

「人生っていうのはね、コマと同じなんだよ」

コマというのは、回り続けるからこそ立っていられる。また一定以上の回転力がなければたちまちバランスを崩し倒れてしまう。「継続は力なり」今期の我が社のスローガンであるが、何を継続していくのか、それは日々成長を続けていくことである。いつまでも回り続けるコマのように、そして回っているコマから振り落とされないように。時間は決して止まることがない。ならば、人生もかくあろうではないか。

 

代表取締役社長 森 雄一

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