2020年8月号(第136号)


 ようやく梅雨が明け、夏本番を迎えた。本来ならば東京五輪が開催され、文字通り熱い夏となるはずだったが、新型コロナウイルスによって世界中の状況が一変した。緊急事態宣言が解除され、収束に向かうかと期待されたのも虚しく感染者は増え続け、もはや完全に第2波の襲来となってしまった。この状況でなぜ再び緊急事態宣言を出さないのか首を傾げたくなるが、そこには経済状況が想像以上に深刻なことや、休業要請等による財政上の問題、宣言自体の法的拘束力など、様々な要因が複雑に絡み合っているのだろう。そして最大の原因は、再度の宣言発出はすなわち東京五輪中止を決定付ける事に他ならないからだと推察する。現政権を支える唯一のカードである東京五輪を死守するがために、開催できるはずのない現実から目をそらし、いたずらに国民を振り回すのもいい加減にしてもらいたいものだ。

代表取締役社長 森 雄一

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