2021年10月号(第150号)


 4人の候補者による自民党総裁選で岸田文雄氏が勝利し、第100代内閣総理大臣に就任した。現職の菅総理総裁が出馬しない今回の総裁選は今まで以上にそれぞれの政策論争が展開され、幅広く候補者の想いを聞くことができ、なかなか見応えのある戦いとなった。新しいリーダーによってこの国がどのように導かれ変わっていくのか、期待を込めて見守っていきたいと思う。
 始まりがあれば必ず終わりがあり、その終わりにこそ人間性が滲み出る。1年前、安倍総理の辞任から瞬く間に総理大臣に上り詰めた菅総理は政権運営に意欲満々であったが、最後は自己保身に走ったがゆえに迷走し辞任に追い込まれた。先日引退した大相撲の横綱白鵬は、かつては「日本人より日本人らしい」と賞賛されたが、晩年は傍若無人ともいえる言動で数々の大記録に自ら泥を塗ってしまった。誰もがいつかは迎える晩節に対し、散り際の美学を貫きたいものだ。

代表取締役社長 森 雄一

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