代表取締役社長 森 雄一
念願だった黒部ルート見学に幸運にも抽選で当選し、期待に胸を膨らませ参加した。早朝自宅を出発し、富山駅から新幹線で黒部宇奈月温泉駅へ、そこから地鉄に乗り換え宇奈月温泉まで行き、今度は黒部峡谷鉄道で集合場所である欅平へ。ここからが見学区間の黒部ルートとなるわけだが、黒部ルートとは、関西電力が黒部奥山において電気事業運営のための資機材などを運搬する輸送設備で、欅平〜黒部川第四発電所〜黒部ダム間の約18kmのことを指す。私が興味を持ったきっかけは、黒部川第三発電所建設に挑んだ人々の苦闘を描いた小説「高熱隧道(著:吉村昭、出版:新潮文庫)」で、皆さんも是非読んでみてほしい傑作である。
我が国の電力需要は昭和初期の戦時下から戦後の復興期にかけて急速に高まり、黒部川における電源開発は深刻な電力不足を救う大きな役割を担ってきた。特に世紀の大事業と言われた「くろよん建設」は、7年の歳月と巨額の工事費、述べ1,000万人もの人手により昭和38年に完成した。今の技術をもってしても相当な難工事であるが、当時を想像すれば気の遠くなるほどの工事を先人たちは成し遂げてきたのである。一体何が彼らを動かしたのだろうか、それは世のため人のためという熱い想いと、必ずやり遂げてみせる、負けてたまるかという技術者としての意地と使命感ではなかったか。黒部ルートを抜けて壮大な黒部ダムの放水を目の当たりにしながら、建設業の尊さとそれに携わる誇り、そして素晴らしい技術を後世に伝え、残していかなければならないと強く心に誓った次第である。「挑戦〜to the Next Stage〜」、後半も全力で頑張りましょう!
代表取締役社長 森 雄一
日本の決勝トーナメント進出で大いに湧いたサッカーW杯ロシア大会、選手たちは素晴らしい戦いをし、多くの感動を私たちに与えてくれた。ベルギー戦では2-0の時点で勝ったと思ったが、本気になった「赤い悪魔」の猛攻は凄まじく、世界の壁はまだまだ高く厚いものである事を実感したが、世界の強豪と堂々と渡り合った姿を誇りに思う。
今大会の前評判は、大会直前での監督交代劇、事前の強化試合での成績などから全く期待されておらず、「おっさんJAPAN」などと揶揄される始末であったが、それを発奮材料としたのか初戦から快進撃を続け、決勝Tのベルギー戦での善戦で世間の評価はまるで手のひら返しだ。ポーランド戦でのパス回しに異論を唱える無責任な者もいるが、周囲の雑音に左右されず結果を出した日本代表は、まぎれもなく過去最高のチームだったと思う。
さて、新卒採用が苦戦を強いられている。エントリーも会社訪問もゼロというのは今までに無い事で、それだけ全産業的に人手不足が深刻だという事だ。若い若いと思っていた我が社の社員も、今年で全員が30歳以上となる。技術の継承と企業の活性化のためにもバランスの良い年齢分布は必要で、このままでは5年後10年後に不安が残る。「おっさん企業」と言われぬよう、新規・中途問わず全社挙げての求人活動を期待する。
代表取締役社長 森 雄一
今は春のコンペシーズン真っ只中、本来ならば楽しいはずのゴルフだが、実は苦痛でならない。その原因は3年ほど前から悩まされているパターイップスだ。イップスとは「精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のこと」とされ、私の場合は筋肉が硬直して力加減ができなくなり、思った方向に打てない、30cmほどのパットさえ入らないという重傷である。パターのたびに「どうせまた駄目だろう」と脳が完全にマイナス思考になっているため、結果も当然のごとく失敗の連続である。
メンタルコーチングによると、成功のために必要なのは目標管理、イメージ管理、感情管理である。具体的目標を定め、成功のイメージとその時の感情を思い描く。そんな事を考えながらこの原稿を書いていると、不思議と次は大丈夫なような気がしてきた。人間って単純なものだなあ。でも、単純なほうが人生を楽しく生きられるのかもしれない。
代表取締役社長 森 雄一
先日、創業から100年を記念してオープンした「パナソニックミュージアム」を訪れた。このミュージアムは創業者・松下幸之助氏の高い志を受け継ぐと共に、パナソニックの“心”を未来に伝承したいという想いから開設されたもので、是非皆さんも機会があれば訪れてみてほしい。若干23歳にして創業し、一代にして世界を代表する企業にまで成長させた経営哲学はまさに“経営の神様”で、氏曰く、経営において一番大切なのは、経営理念を確立し、それを実践することであると述べており、成功の鍵は何と言っても実践なのだと痛感した次第である。
新卒者採用の動きが、売り手市場の傾向から大苦戦しており、直近で採用した3年前からは想像もできない激戦である。社会全体が人手不足の中で、建設業も魅力ある業界にして若者を確保しようと官民上げて知恵を絞っているが、その一つに週休二日制の導入がある。我が国でいち早く週休二日制を導入したのが松下電器(現パナソニック)で、昭和40年である。生産性を落とさずに休日を増やすことは不可能だと労働組合から大反対を受けたそうだが、氏は「一日休養、一日教養」を唱え、単に休日を増やすのではなく自主的な学びを推奨して生産性を向上させ、見事に働き方改革を進めたのである。今年度の発注工事からモデル工事が試行されるが、我が社も他社に先駆けて取組んでいきたいものだ。
代表取締役社長 森 雄一
例年になく早い満開の桜が目に眩しく、新年度がスタートした。新年度は入社式や異動など、何かと気ぜわしさを感じるが、心を落ち着かせて仕事に取り組んでいただきたい。今年は役所も大幅な異動があり、毎度の事ではあるが顔と名前を覚えるたけでも一苦労で、まずはこまめに顔を出し、少しずつ人間関係を築いていきたいものだ。社内においては昇格人事もあり、そこから生まれる新しい波に期待すると共に、スローガンである「挑戦」に向けて全社員で邁進していこうではありませんか。
我が家においては子供が大学へ進学し親元を離れていった。ひとり娘のため周囲からはよく「心配じゃないですか」と聞かれるが、心境としては「寂しくはなるが心配では無い」といったところで、さほどの変化は感じられない。子供はいつか親離れするもの、自分の人生を自ら切り拓いてほしいものだ。それよりも心配なのはこれからの夫婦の時間だ。今までの子供中心の生活から一変して、夫婦の時間をいかに過ごすかに我が家の明暗がかかっている(笑)。樹木が年輪を重ねて太く強くなっていくように、夫婦の絆もそうありますように。
代表取締役社長 森 雄一
冬季平昌五輪が閉幕し、日本選手団は金4、銀5、銅4と史上最多の13個のメダルを獲得した。怪我を乗り越え、絶対王者として渾身の演技で五輪連覇を果たした羽生結弦選手、彼の演技は観客の心を震わせる感動があった。小平奈緒選手は自分の力を出せば必ず結果を出せると自分を信じ、実力で掴み取ったメダル。女子団体パシュートでは個々の力では世界に及ばないものの、徹底した分析と戦略、一糸乱れぬ隊列で頂点を極めた。他にも多くの感動を私たちに与えてくれたが、私が一番印象に残ったのはカーリング女子チームである。
チームのスローガンは「キープスマイル、ステイポジティブ」で、笑顔をキープするためにメンタルを常にポジティブに保つのだという。確かに彼女らが発する言葉は「そだねー」「ナイス!」「うん」「OK!」など、ポジティブなものばかりだ。真剣勝負の中でも笑顔を絶やさない姿、お互いを否定せず肯定し認め合う和の力、上下関係なく自分の意見をぶつけ合える向上心、これらの見ていて清々しい印象が彼女らの人気の源なのだろうと共感すると同時に、我が社や自分自身も見習わねばと気付かされた次第である。
代表取締役社長 森 雄一
先月末から今月初めにかけて、外国人実習生面接のためにベトナムのハノイを訪問した。まさか私の人生においてベトナムを訪れる事になろうとは夢にも思わなかったが、どのような国なのか、そしてどんな出会いが待っているのか、不安よりも楽しみが勝る訪問となった。ベトナムは人口9,270万人、一人あたりGDPは世界130〜140位程度とまだ低いが10年前と比較して3倍近くに増えており(いずれも2016)、人口・経済共に上昇率は世界の中でも注目されている。また平均年齢も約29歳と若く、今後益々発展していくだろう。
面接会場に行くと面接予定者がズラリ整然と並び、「オキャクサマ イラッシャイマセ ヨロシクオネガイイタシマス」と元気のよい出迎えに圧倒され、面接にかける意気込みが十分に伝わってくる。手先の器用さや俊敏性などを見る実技、そして人間性をみる面接での彼らは真剣そのものだ。それもそのはず、彼らには自分と家族の人生が掛かっているのだから。私も彼らと真剣に向き合い、2名の採用を決めた。
つい数時間前に会った私に身を委ね、単身異国の地へ渡るということ。その挑戦がいかに勇気の要る事だろうか。だから私たちは、彼らの挑戦を全力で応援せねばならない。仲間として、家族として、その心づもりで彼らを迎えてほしい。
代表取締役社長 森 雄一
新しい年を社員の皆さんと共に迎えられたことを嬉しく思います。今年のスローガンを「挑戦 〜to the Next Stage〜」としました。創業80周年を終えて、次の10年、そして創業100周年に向けて力強い一歩を踏み出すために、私たちは挑戦し続けなければなりません。私自身も今までよりギアを2段階も3段階も上げて取り組む覚悟ですし、社員の皆さんとなら必ず到達できると信じています。どうか全社員一丸となって取り組んでいきましょう。
今年の干支は「戊戌(つちのえいぬ)」で、2つ似たような漢字が並んでいるが実はそれぞれ正反対の意味を持ち、大いなる繁栄の年になるか滅亡の年になるか、かなり極端な年になることを意味しているという。しかも繁栄であれ滅亡であれ、その規模はかなり大きく、60年で一回りする干支の中でも類を見ない程はっきりと盛衰が分かれることを指し示す言葉なのだそうだ。ならば大いなる繁栄の年にしようではありませんか。10年後に「この挑戦があったから今がある」と心から言えるように。
代表取締役社長 森 雄一
先日は社員の皆さんと年3回のうち最後のヒアリングを実施し、年当初に掲げた目標に対して一年間の振り返りをしてもらった。目標とは掲げるだけでは意味がなく、定期的に進捗を確認し、修正すべき点は修正するという、いわゆるPDCAサイクルを繋げていくことが重要である。Plan(計画)→Do(実行)→Check(検証)→Action(改善)のサイクルを永遠に続けることで、物事がさらに良くなっていくスパイラルを生み出すのである。逆にうまく行かない場合は、このサイクルがどこかで必ず途切れているはずだ。計画のみで実行しない、やるだけやって検証しない、次はこうしようと決めたのに実践しない、このようなケースである。さて皆さんはどうだったでしょうか、今年の糧を是非来年へ繋げてほしいものです。
皆さんにとってヒアリングとはどのような時間だろうか。私と1対1で向き合う苦痛な時間だろうか、それとも自分の思いを伝える良い時間だろうか。前者ではない事を祈るばかりだが、私にとっては皆さんと話ができるとても貴重な時間となっている。仕事のみならずプライベートについて、健康や悩みに対してのアドバイス等々、限られた時間の中で皆さんの変化や成長を感じられた時は「やってよかった」と心から思える瞬間である。
今年も残りわずかとなった。悔いなく充実した締めくくりができるよう、全てを出し切ろう。
代表取締役社長 森 雄一
ここ数年、視力の低下が進み、日常生活においても不都合を感じる事が多くなった。また、それによるストレスも多少ならず抱えている。年齢的に老眼かもしれないと思うが、近いところが見えないわけではないし、目を離して見ることもない。とにかく遠近のピントが瞬時に合わず、テレビの字幕などが見えづらいのだ。若い頃は2.0〜1.5あったのだが、あの頃に戻りたいと思っても時すでに遅し。あらためて五体満足のありがたさと若いって素晴らしいということを実感する。
衆議院解散総選挙は自公政権が3分の2議席以上を獲得して圧勝した。北朝鮮問題や経済対策など山積する課題に、謙虚かつ真摯に取り組んでいただきたい。安倍首相は63歳、内閣の平均年齢は61.75歳、先日来日したトランプ米大統領は71歳と、世の中の中心ではまだまだ高齢者がご活躍されており、「視力の低下がどうした」と一蹴されそうだ。気力と体力を充実させ、さらなる高みを目指していこう。
代表取締役社長 森 雄一