代表取締役社長 森 雄一
早いもので今年も残すところあと3週間となった。先日は2021流行語大賞が発表され、年間大賞に「リアル二刀流/ショータイム」が選ばれた。言うまでもなくMLBア・リーグMVPに輝いたエンゼルスの大谷翔平選手だが、今季は私たち日本人のみならず世界中のファンを魅了し熱狂させるほどの素晴らしい成績を残した。そんな彼も故障や手術、「二刀流など成功するはずがない」という様々な困難を乗り越えてきたわけだが、その原動力には、ファンが喜んでくれる姿を見たいという思いと、自分がこうなりたいと思った目標に対して諦めたくないという思いがあり、そのための努力を楽しいと思えるメンタルは、私たちも見習うべきものがある。今後の更なる活躍を楽しみにしたいものだ。
少し立場は変わるが、我が社にも建築技術者が土木や舗装の応援をするという二刀流が存在する。年間通じて建築工事に携わらせてあげられない状況に申し訳なさを感じているが、彼らが積極的に協力してくれることや技術を習得しようとする姿に頼もしさと感謝の気持ちを抱かずにはいられないし、新たな可能性が広がることに期待するばかりだ。
「働き方改革元年 いまから、ここから」社員全員が笑顔で2021年を締めくくることができるよう願っています。
代表取締役社長 森 雄一
先日会合の関係で、県内のホテルに宿泊した。コロナ禍により大打撃を受けている観光・宿泊業者を支援することを目的とした「地元で楽しもう!とやま観光キャンペーン」を利用するとお得だということで早速利用したが、これにはとても驚かされた。キャンペーンをざっくり説明すると、県民が県内の宿泊施設を利用する場合、プレミアム宿泊券を使うと半額で宿泊できるというもの。今回は7600円の宿泊代をプレミアム宿泊券8000円分で支払い(実際の支出は4000円)、さらに「おみやげクーポン券」が2000円分もらえるため、実質2000円の出費で済むのである。確かに懐に優しく利用意欲も高まり、宿泊業者にも恩恵のあるシステムだが、その財源は税金であり、私たちや次の世代に負担がかかるわけで、果たしてこれで良いのだろうかと恐ろしくなった。
このコロナ禍により、支援や救済のための財政出動が当たり前になり、どんどんエスカレートしているように思える。自助努力ではどうにもならない困窮者を救うことは国として重要なことだが、「コロナ禍がずっと続いて欲しい」という小規模飲食事業者が存在するのも現実で、もっと効果的な施策を議論する必要があるのではないだろうか。今回の衆議院選挙においても、各党の公約には現金給付や税金の減額など、目先だけのバラまき公約が目立つ。私も含め、人間は一度楽を覚えるとなかなか元には戻れない生き物だ。一時の甘い汁は麻薬のようなもので、人間自体を、ひいては国をも滅ぼしてしまう。1日も早くコロナが終息し、自らの力で生きる意欲を取り戻す日が来ることを祈る。
代表取締役社長 森 雄一
4人の候補者による自民党総裁選で岸田文雄氏が勝利し、第100代内閣総理大臣に就任した。現職の菅総理総裁が出馬しない今回の総裁選は今まで以上にそれぞれの政策論争が展開され、幅広く候補者の想いを聞くことができ、なかなか見応えのある戦いとなった。新しいリーダーによってこの国がどのように導かれ変わっていくのか、期待を込めて見守っていきたいと思う。
始まりがあれば必ず終わりがあり、その終わりにこそ人間性が滲み出る。1年前、安倍総理の辞任から瞬く間に総理大臣に上り詰めた菅総理は政権運営に意欲満々であったが、最後は自己保身に走ったがゆえに迷走し辞任に追い込まれた。先日引退した大相撲の横綱白鵬は、かつては「日本人より日本人らしい」と賞賛されたが、晩年は傍若無人ともいえる言動で数々の大記録に自ら泥を塗ってしまった。誰もがいつかは迎える晩節に対し、散り際の美学を貫きたいものだ。
代表取締役社長 森 雄一
菅首相が自民党総裁選に出馬せず新型コロナ対策に全力を注ぐとして、退陣を表明した。あまりの急展開に驚いたが、まさに政治の世界は一寸先は闇、トップとしての決断は重く孤独なものであっただろう。携帯料金見直しや不可能と言われた1日100万回のワクチン接種、デジタル庁の新設など、わずか1年の間で功績も大きかったが、発信の仕方や魅せ方のまずさ、自身の発する言葉に魂がこもらないという点は致命傷で、国民の心が離れていった最大の要因ではないだろうか。
私自身も会社のトップとして経営計画発表や社員会議、ヒアリングや社内報でのメッセージなど、皆さんに語りかける場面は少なくないが、私の声は皆さんにどのように届いているでしょうか。逆に「伝わったよ。共感できます。言いたいことが分からなかった。全く響かなかった。」という、皆さんの声もどんどん聞かせてもらいたい。国民の声が社会を良くするのと同様に、皆さんの声が会社を強くするのです。コロナが早く収束し、また皆さんとゆっくり語り合える日を楽しみにしています。
代表取締役社長 森 雄一
一年延期となった東京五輪が7月23日に開幕し、日本選手の連日のメダルラッシュが続いている。今号が発行される頃は閉会しているが、過去最多のメダル数がどれだけ伸びているのか楽しみだ。アスリートにとってオリンピックは他の大会とは全く違う特別なもので、そこにかける情熱や、苦しみを乗り越えて発せられる言葉は、私たちの想像をはるかに超えた重みがある。
今大会で躍進した柔道日本。成績も見事なものだが、畳の上で喜びを抑える姿が世界中から称賛されている。「顔を上げて、胸を張ってしっかり礼をして畳を下りたいと思った。なので、五輪の舞台でしっかり胸を張って礼をして、感謝の気持ちで畳を下りた(阿部一二三)」、「相手がいる対人競技なので、相手を敬おうと思っていました。冷静に綺麗な礼もできたのではないかと思います。日本の心を見せられる場でもあるので、よく気持ちを抑えられたと思います(大野将平)」何と立派な武士道精神であろうか。どこかの勘違い横綱も少しは見習ってほしいものだ。
また、コロナ禍での開催ということで、大会の開催や運営側への感謝の言葉もとても多く感じられる。体操日本の選手団が客席で「運営スタッフの皆様 ありがとう 体操競技 日本選手団一同」と書かれた国旗の横断幕を掲げたシーンは、それを象徴する姿だったのではないだろうか。
開催に対する賛否両論はあるものの、選手たちの姿にはそれらを超越した感動があり、コロナ禍で暗いニュースばかりの昨今において、改めてスポーツの素晴らしさを実感した大会であった。アスリートの皆さん、全世界に感動をありがとう!
代表取締役社長 森 雄一
先月は社員の皆さんと、建設業のハラスメント対策についてのオンラインセミナーを受講した。復習の意味も込めて、ハラスメントとは、相手の意に反する行為によって不快な感情を抱かせることであり、行為者がどう思っているのかは関係なく、相手が不快な感情を抱けばハラスメントになるという事に注意しなければならない。仮にハラスメントが仕事上行われた場合、企業には法的責任が求められ、会社の信用と信頼は大きく揺らぎます。また、そのような職場では企業風土や人間関係が悪化し、社員のモチベーション低下や離職者の増加、さらには生産性の著しい低下を招く結果となり、ひとりの何気ない行為が致命的なリスクを生み出すことになるのです。
私は今回このセミナーを、単に受講して終わりにせず、会社の発展、職場の士気や生産性の向上に繋がるよう、会社としてしっかり取り組んでいかねばならないと決意しました。継続的な取り組みによってハラスメントの無い職場環境をつくり、誰もが安心して気持ちよく働くことができるように。そしてこのような取り組みが「選ばれる会社」へと繋がるように。「働き方改革元年」、課題はまだまだ山積ですが、着実に歩みを進めていきます。
代表取締役社長 森 雄一
今年は西日本において記録的に梅雨入りが早く、北陸地方においても早々に梅雨入りかと思われたが、天気予報を見る限り平年より遅れる見込みのようだ。天候によって工程への影響を大きく受ける建設業にとってのそれはまさに生命線で、そこに無関心ではいられない。天気予報によって工程を組み替え、天候によるリスクを出来る限り抑えながら仕事を進めていく。ある意味、自然と共生するといっても過言ではないだろう。
衣替えにあたり、新たにワーカー用の作業服を追加した。現場の皆さんが少しでも快適に作業がしやすいように、そして若者にカッコいいと感じてもらえるようスタイリッシュなデザインを選んだ。従来の作業服も含め、TPOに合わせて着こなしてほしい。このような変化は積極的に取り入れていこうと思うし、社員の皆さんの意見もどんどん聞かせてもらいたい。決して現状にとどまらないこと、さらに上を目指すこと、それがより良い会社づくりの生命線だ。
代表取締役社長 森 雄一
新型コロナウイルスによる3回目の緊急事態宣言が4都府県に発出され、富山県においても警戒レベルがステージ2に引き上げられるなど、普段であれば春の訪れとゴールデンウィークに心浮き立つ季節であるが、なかなか晴れやかな気持ちになれない。最近では感染拡大の場面が夜間の飲食店だけでなく、知人宅での会食、家庭内、職場など多様化しており、社員の皆さんには引き続きの警戒をお願いしたい。
そんな中で、70回目のチューリップフェアが2年ぶりに開催され、その目玉となったのが県内初のブルーインパルスによる展示飛行だ。ブルーの飛行は昨年5月に東京都心を飛行して以来であるが、今回も新型コロナウイルスに必死に対応する医療従事者をはじめ、多くの人々に勇気と感動を届けたに違いない。かく言う私も完全に虜になり、もし生まれ変わったらブルーの飛行士になろうと心に誓ったのであるが、いやちょっと待て、今の人生でも人々に感動を与えることはできるのではないかと思い直した。GW明けにはいよいよ「森の家」の商品発表会を迎えるが、多くの人々に笑顔と感動を届けられるよう、しっかりと取り組んでいきたい。
代表取締役社長 森 雄一
競泳の池江璃花子選手が、日本選手権女子100メートルバタフライで優勝、400メートルメドレーリレーの選考基準を満たし、東京五輪代表に決定した。2019年2月に白血病を公表してからわずか2年余り、競技生活の継続どころか生命さえ危ぶまれた状況からの奇跡的な復活劇を、誰が想像できただろうか。「思っていたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです」と闘病中の心境を告白しながらも、決してあきらめず懸命に努力を重ねた結果、掴み取った栄冠。「すごくつらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った。今すごく幸せ」と涙ながらに語る言葉からは、まだ若干20歳ながら多くの苦難を乗り越えてきた重みと凄みが伝わってきた。彼女の東京五輪での活躍を心から応援したい。
人が成長する過程において、痛みや苦しみは避けては通れない。筋肉痛はその典型例で、トレーニングによる筋繊維の損傷から適切な休息とエネルギーをとることで超回復が起こり、筋肥大という成果が得られるのである。これは精神面においても同様で、様々な経験や失敗を通して人間的な深みや幅が増していくのである。今は辛くてもその先のゴールを目指し、何事もあきらめずに取り組んでいこう。
代表取締役社長 森 雄一
私が社長室で執務をするようになったのはいつだったか、ふと気になり調べてみたら、2016年2月29日と日記に記されており、丸5年が経過したことになる。会長が非常勤になり会長室が空いた事によるものだが、当時は会長室をすぐに社長室にするのは何故か気が引け、しばらくは空室にしておくつもりだったが、次の理由から引越すことを決めた。一つめは、城主亡き後は次の城主がその位に就く(会長がお元気なのに叱られそうだが)ように、組織において空白を生んではいけないという使命感。二つめは、その年の1月から私が兼務していた工務部門長と営業部門長を権限移譲しており、私がそのまま工務室に居ては社員の自立を妨げてしまうという危機感だ。
社長室には、創業者である森金吾と会長の2枚の肖像画が掛けられており、毎朝こうして事業が続けられている事への感謝と、一日の平穏を祈っている。社長室での執務は孤独だが、常に見られていると思うと、何故か背筋がピンとするものだ。3枚目の額が掛けられるその日まで、社員の皆さんと共に、胸を張れる会社を創っていく所存である。
代表取締役社長 森 雄一